1. はじめに
近年、心疾患患者の増加により、心臓リハビリテーションの重要性がますます高まっています。
その中で「心臓リハビリテーション指導士」は、心疾患患者のリハビリ支援に必要な専門知識を証明する資格として、多くの医療従事者に注目されています。
この記事では、理学療法士をはじめ、医師・看護師・作業療法士・臨床検査技師・管理栄養士など、さまざまな職種の方に向けて、試験の概要や勉強法、合格のポイントをわかりやすく解説します。
2. 心臓リハビリテーション指導士とは?
心臓リハビリテーション指導士は、日本心臓リハビリテーション学会が認定する資格です。
心疾患患者への安全かつ効果的なリハビリテーションを支援するために必要な知識と技術を有していることが求められます。
対象職種は以下の通りです:
- 医師
- 看護師
- 理学療法士
- 作業療法士
- 臨床検査技師
- 管理栄養士
- 臨床工学技士 など
3. 受験資格と申し込みの流れ
受験には以下の条件を満たす必要があります(職種により詳細は異なります):
- 心臓リハビリテーションに関する一定期間の実務経験
- 日本心臓リハビリテーション学会主催の講習会の受講
- 所定の症例報告書の提出
申請は例年4月上旬から下旬にかけて行われ、必要書類を郵送で提出します。
4. 試験の内容と形式
試験は筆記形式で行われ、以下のような幅広い分野から出題されます。
- 心臓の解剖・生理・病態
- 心疾患の治療(薬物・非薬物)
- 心臓リハビリテーションにおける運動療法
- モニタリングと安全管理
- 心肺運動負荷試験(CPX)
合格基準は非公開ですが、全体の正答率が一定以上であることが求められるとされています。
5. 勉強法とおすすめ教材
おすすめの教材・資料:
- 『心臓リハビリテーション必携 改訂第6版』(南江堂)
- 日本心臓リハビリテーション学会の講習会資料
- 学会が公開している例題や過去の試験問題(公式サイト参照)
勉強スケジュールは、3ヶ月前から週に2〜3回、1〜2時間ずつ継続的に取り組むスタイルが効果的です。
自身の職種で特に関連が深い分野から重点的に学び、他職種との連携を想定した理解も深めておくと良いでしょう。
さらに、試験対策用の練習問題をまとめたブログも運営しています。
実践的な問題を通して理解を深めたい方は、ぜひ参考にしてください。
👉 https://pop-step-mukuta.com/cardiac_trial_reha/
6. 合格に向けたポイントと注意点
- 心肺運動負荷試験や運動処方、安全管理に関する出題は頻出です。
- 講習会資料は試験と密接に関連しているため、繰り返し復習が必要です。
- 模擬問題を活用し、実際の試験時間を意識したトレーニングも重要です。
7. 資格を取得してどう変わったか
資格取得後は、心臓リハビリに対する理解が深まり、自信を持って業務に臨めるようになります。
また、他職種との連携や患者指導の場面でも説得力を持った対応ができるようになると感じています。
心リハチームの一員として、より専門性の高い役割を担うことが可能になります。
8. 2025年度試験日程(予定)
- 試験日:2025年7月21日(月・祝)
- 試験会場:ウインクあいち(愛知県名古屋市)
- 申請期間:2025年4月8日(火)〜4月28日(月)
- 講習会:2025年7月6日(日)オンラインで実施
※ 詳細は日本心臓リハビリテーション学会の公式HPをご確認ください。
9. まとめ
心臓リハビリテーション指導士試験は、各専門職がより質の高いリハビリテーションを提供するために非常に有用な資格です。
臨床経験と知識を整理しながら、計画的に学習を進めれば、合格は十分に可能です。
この記事が、試験を目指すすべての医療職の方の参考になれば幸いです。