第60回理学療法士・作業療法士国家試験AM共通問題・解説｜問51-55

正答：1

図は右大腿の横断面。

「a」は内側の浅層、細長い形状の筋に位置しています。

内転筋群の一部で、大腿内側に最も内側に走る筋です。

よって薄筋です。

正答：1,3

関節唇（labrum）は、関節窩や寛骨臼の縁を取り囲む軟骨性構造で、関節の安定性を高めるために存在します。

肩関節は可動性が高く脱臼しやすいため、関節唇の存在は特に重要です。

股関節では体重支持が主な機能であり、深い寛骨臼＋関節唇が安定性に寄与しています。

正答：5

✅ 運動神経線維のみの脳神経（3つ）

✅ ポイントまとめ

• 上記 4つの脳神経（Ⅳ,Ⅵ,Ⅺ,Ⅻ）は基本的に運動神経のみ。
• 特に Ⅳ（滑車）・Ⅵ（外転）・Ⅻ（舌下）は純粋な運動神経であり、臨床でも重要です。
• よって、「完全に運動神経線維のみ」と言えるのは → Ⅳ（滑車神経）・Ⅵ（外転神経）・Ⅺ（副神経）・Ⅻ（舌下神経）です。

正答：2

1. 正中神経
2. 尺骨神経
3. 正中神経
4. 正中神経
5. 正中神経

正答：4

1. 食道の長さは成人で約25cm
2. 食道は第6頸椎（C6）レベル、輪状軟骨の下縁から始まります。甲状軟骨はそれより上（第4〜5頸椎レベル）にあります。
3. 食道の生理的狭窄部は3か所です
   ：咽頭からの移行部（食道入口部）,
   大動脈・左主気管支交叉部（中部）,
   横隔膜通過部（下部）
4. 正しい。食道の中部で、左主気管支と大動脈弓によって圧迫されます。
5. 食道の筋層の構成は以下の通りです：
   上部1/3：横紋筋
   中部1/3：横紋筋と平滑筋の混合
   下部1/3：平滑筋のみ
   したがって、下部は平滑筋です。