第60回理学療法士・作業療法士国家試験AM共通問題・解説｜問96-100

正答：2

• 慢性的なアルコール依存症に関連する後遺症性の記憶障害
• 主な原因：ビタミンB₁（チアミン）欠乏
• 特徴：
  • 記銘力障害（新しいことが覚えられない）
  • 作話（記憶の隙間を作り話で埋める）
  • 見当識障害 など

Korsakoff症候群は、Wernicke脳症の後遺症として移行することもあります。

正答：1

統合失調症の発症前に見られる、はっきりした陽性症状（幻覚・妄想）が出る前の段階です。
この時期は数週間〜数年にわたり、以下のような微妙な変化が現れます。

前駆期にみられる症状の例：

• 自生思考（考えが勝手に浮かんでくる）✅
• 疎通性の低下（会話が噛み合いにくくなる）
• 疎外感、集中困難、不眠
• 社会的引きこもり、感情の鈍麻の始まりなど

正答：3

複雑部分発作（＝焦点意識減損発作）
：部分発作（焦点発作）の一種で、意識が低下した状態での異常行動がみられます。
・例：突然立ち上がって徘徊する、意味のない動作を繰り返す（自動症）、呼びかけに反応しない
・てんかん発作後に意識が戻っても記憶に残っていないことが多い

✅ 初期対応の原則
発作が長時間続く／重積が疑われる場合は救急要請を検討
周囲の危険物を取り除き、ケガを防ぐ
静かに見守る（刺激を最小限に）

正答：1

ASDは、以下のような特徴を持つ神経発達症です：

主な特性（DSM-5準拠）：

1. 社会的コミュニケーションと対人関係の困難
   • 表情や視線など非言語的なコミュニケーションの乏しさ
   • 共感の困難、感情の共有が少ない
   • 関係構築の難しさ
2. 限定された興味・反復的な行動
   • 同じ行動を繰り返す
   • 興味の範囲が限定的（例：図鑑・数字・時刻など）
   • 想像的な遊びが苦手
3. 感覚過敏または鈍麻
   • 音・光・触覚への敏感さ など

正答：3

ADHD児への支援では、集中力の維持、行動の予測性の確保、ポジティブな強化が重要です。

✅ 適切な対応（正しい選択肢）

❌ 不適切な対応